小説

小公女サラ【馬小屋バケツ編】

ある趣味@JBBSの往年の名スレよりネタを拝借。「まったくだらしない娘ね。……よりにもよって学院の玄関でオモラシなんて。サラさん、あなたは自分のしたことが分かっているんですか!!」「で、でも、先生……」「口答えを許した覚えはありませんよ!!...
小説

小公女サラ【プリンセス転落編】

ある趣味@JBBSの往年の名スレよりネタを拝借。 重く硬いドアは、何度引いても開くことはなかった。 力なくドアを叩いていたサラの手は、縋りつくように木肌に指先を立てる。いまにもへたり込んでしまいそうに力を失った脚を小さく震わせて、サラは部屋...
その他

今後の活動について

※)3/14で締め切りました。 今後の参考にさせていただきます。ご協力ありがとうございました。 ふとイベントのサイトを眺めていて、参加するのもアリかなと思った。 同人誌(むろん小説本)とか出したら欲しい人いるんだろうか。FC2投票無料アクセ...
我慢

お嬢様ごっこ。

テーブルの上のペットボトルを取り、飲み口に直接口をつけてお茶を喉奥に流し込む。「んく…んくっ、んくっ……」 さかさまになったペットボトルの中で、ごぽっと泡立った水面が揺れる。 これが初めてってわけでもないけど、なにしろ全部で2リットルもある...
小説

放課後待ち合わせの話。

みずたまりWEBサイトさんリスペクトの習作。 ツギハギ劣化コピーになってしまった。『――放課後、中庭で待っています』 まだ年も明けて間もない1月の朝。紺野若葉の新学期は、上履き入れに入っていた折り畳まれたメモに書かれたそんな言葉で幕を開けた...
我慢

モンスター・ペアレント

高野女史の抗議は、3時間にもわたって続いていた。 時計を見ればすでに7時。応接室に詰めた職員達の顔色にも疲労と困惑が濃い。それは私も同じことで、パイプ椅子に張り付いた腰骨がめきめきと嫌な音を立てる。まだやらなければいけない仕事は残っているの...
我慢

佐都子妄想系

佐都子はイジメに遭っている。それもクラス全員が結託した大がかりなものだ。 相談できる相手はいない。先生や両親をはじめ、大人には信じてもらえないし、同年代の友達は全員、いじめっ子の味方をしているからだ。 どんなふうに説明しても、皆は佐都子の話...
我慢

小さな従姉妹との話。

うららかな秋の陽射しの中、群れ生えるススキが静かに穂を揺らす。 川面の響かせる水音に街中の喧騒は押し流されて、高い青空はどこまでも晴れ渡っていた。「たまには揃って買い物もいいなぁ」「そうねえ。こうやって一緒にのんびり歩くなんて、子供の時以来...
小説

募金のお話。

「募金にご協力をお願いしまーす!」 雑踏の途切れぬ駅前で声をそろえるのは、市内でも有名な私立の進学校の生徒たちだ。濃灰の制服の襟元に輝く銀の刺繍は、内外に示される彼女達の誇りの証。 戦前、華族のご令嬢を育成することを目的に設立されたその学院...
永久我慢

シュレーディンガーのトイレ

実験開始から4時間が過ぎ、いよいよ全員の我慢は限界に近づいていた。 かなり広い――バスケットボールのコートほどもある部屋。板張りの上にパイプ椅子と、簡素なテーブルだけが並んだそこには、10人ほどの少女達の姿がある。 軽食や飲み物なども備えら...