2009-06

永久我慢

永久我慢の狂想曲 CASE:浅川静菜11

いまは3時間目の授業だろうか。もう、ほとんど何も聞こえていない。 膨らんだ尿意が静菜の体の全部を占領して、頭の中まで膨らみきってしまったかのようで、まともな思考能力は追い出されてしまっている。耳元でちゃぷちゃぷと揺れる水音の幻聴すら響く。 ...
小説

車の後部座席の話。

どこまでも続く終わらない渋滞の中、車内にはけだるい空気が満ちていた。3回目のリピートを繰り返すCDアルバムの歌声は、初めの頃に比べてかなり色あせて聞えてしまう。 連休最終日の帰郷ラッシュによって、高架の上の3車線を何十キロ先までも続くテール...