我慢しながら掃除・2

ツイッター連載風味に短く区切ったらどうなるかと思った実験作。
シチュエーションは某AV(牛乳浣腸モノ)を参考にしました。


殺風景な体育館は、梅雨時特有の湿った匂いを籠らせていた。
壁際に並ばされた少女たちは、皆落ち着きなく身をよじり、小刻みに足踏みを繰り返す。衣擦れの音や喘ぎ声を抑え、こぼれそうになる弱音を飲み込む少女たちは皆、表情に疲労の色を滲ませていた。
頭上の時計を見れば、時刻は20時を過ぎている。夏場といえど窓の外はすっかり暗くなり、かすかに響く霧雨の雨音。少女たちの年齢を考えれば、すぐにでも家に帰らせねばならない時刻。しかし少女達はいまだ、解放される様子がない。
「全員、並んで。用意をしなさい!」
ジャージ姿の教師が笛を吹き、床に積み上げられた雑巾を示して鋭く指示を飛ばす。
しかしそうして号令は掛かったももの、少女たちはみな壁のそばにかたまって、顔を赤らめ、ぎゅうっと体操服のまえを押し下げているばかりだった。
そう。少女達は全員、体操服の上しか身につけていない。幼い下半身はスパッツどころか、下着すら身につけることを許されず、まったくの素裸なのだ。下半身においてはそれは徹底され、体育館用の内履きも、靴下すら履くこともなく、素足を強制されていた。
ジャストサイズの体操服は、普通にしているとおへその下あたりまでの丈。当然、女の子の一番大事な部位までは隠してくれない。羞恥心の強い思春期の少女達が、もちろんそれで平気なわけがない。
少しでも肌をを隠そうと、少女達は体操服の前を引き絞るようにして、牛っと引っ張り、脚の付け根を隠そうとするのだが――十分に大きいとは言えない体操服では、前を引っ張ればその分背中側が持ち上がって、今度はかわいらしいおしりが丸出しになってしまう。
「聞こえなかったの! 壁から離れて用意をなさい! いつまでたっても終わらないのよ! それでもいいの、あなたたち!?」
再び強く吹き鳴らされるホイッスル。強い声音の叱責が少女たちを打ち据える。
もしも、他者の視線が紛れ込んでいれば、それだけで大騒ぎになるだろう、あまりにも異常な姿。……しかし、理不尽な要求に声を上げて抵抗するべき少女たちは顔を赤らめ、もごもごと口の中で小さく抗弁するばかりで、反論の声は酷く小さかった。
壁に背中を向け、丸見えのお尻を見えないようにして。体操服の前をきつく握りしめ、少女達は赤く染まった顔をうつむかせていた。思春期特有の、蕾が花開く寸前の禁忌の青い果実。少女たちの発育はまちまちであり、股間にほのかな淡い茂みを覗かせている者もいた。
……それでも彼女達の多くはまだ、穢れ一つなくつややかな白い肌を見せるばかりだ。あどけない表情を羞恥に彩り、困惑と戸惑いの中でうつむきながら、切なげに息をこぼし、細い脚をしきりにモジつかせている。
「はああ……っ」「ぁあっ……」「んっ、あ、だめ、ぇ……っ」
少女たちの身じろぎは激しさを増す。体操服の上から、切なげに下腹部をさすり、たまらないというようにきつく脚の付け根を押さえこむ。
唇を震わせる少女達の下腹部を堅く張りつめさせ、ぱんぱん膨らんだ恥ずかしい液体が揺れる。たぷんと音を立てそうなほどに溜まり切った恥ずかしいオシッコは、今日一日、トイレに入ることを許されずにいた結果なのだ。
幼い下腹部を膨らませてしまうほどに募った尿意のまま、下半身をかばうことも許されずに、少女たちはいよいよ追い込まれていた。
確かに、体育館には異性の目はない。
しかしその代わりとばかり、右に3台、左に3台、都合7台ものカメラが三脚に載せられ、無機質なレンズを少女たちに向けていた。
複雑な電子制御をされているらしきカメラは、まるで意志を感じさせるかのように次々と、壁のそばで悶える少女たちにレンズを向け、照準を合わせてその姿を映像に収めていく。半裸姿の現役の○学生をリアルタイム無修正で捕える、異様なレンズ。
そして、そこから伸びた大きな集音マイク。鳥の巣みたいな大きなマイクは、少女たちのかすかな吐息や、あえぎを飲み込む小さな唇、体を寄せ合わせる衣擦れの音すら、余すところなく拾い上げているのだろう。
増設された強い照明の下、床に広げられた大げさな機材は、まるで未来の機械。有り得ないとは思いながらも、少女たちは匂いや温度まで収集されているかのような錯覚すら覚えていた。
これらの映像機材はただの記録用であるという。収録された映像は全て厳重に管理され、外部に公開されることはないと説明されてはいたものの、それをまともに信じている少女はほとんどいない。
無慈悲に過ちなく事実を記す機械の瞳は、ある意味で、男性の目よりもよほど強烈だ。自分の姿が余すところなくカメラに収められ、記録されてしまうということは、これからずっと、無数の人々に自分の痴態をさらけ出すことに他ならない。
低くうなりを上げながら動き続けるカメラによって、さらに強く羞恥を呼び起こされ、少女たちはますます委縮してしまう。
「んっ……」「はぁあ……っ」「くぅ……っ」
吐息、喘ぎ、かすかな呻き。響く少女たちの声とともに、ぎし、ぎしと床を軋ませる足踏みの音。
少女たちの体操服のゼッケンには、名前やクラス表示はなく、代わりに3桁の数字が記されていた。
数字や並びには一見して規則性は見当たらず、おおよそ三〇〇番代から、上限は七〇〇番代後半といったところ。
概して小柄な少女のほうが数字は小さいようにも見受けられるが、背の高く発育も良い少女が、緩やかに膨らんだ胸で持ち上げるゼッケンが『389』であったりする一方で、低い方から数えた方がよさそうな、野暮ったい黒縁眼鏡の線の細い少女が『743』などという大きな数字を付けていたりもする。
また、同じ番号の少女がいないというわけでもないようだった。敢えて言うならば――数字の少ない少女のほうが、より落ち着きなく体をよじっていたり、激しく太腿を擦り合わせていたり、堪らないとばかりに飛び跳ねていたりといった様子が強く見受けられた。
「どうしたの! はやくしなさい! 終わらなかったら帰れないのよ!! それでもいいの!?」
体育館の隅で、ジャージに袖を通した教師が怒りをのぞかせて叫ぶ。叩きつけられるような大声に、少女達は身を竦ませた。
気が進まないというのも当然だろう、異性の目こそないとはいえ、下半身を覆い隠すものは何もないのだ、少し身動きすれば乙女の大切な場所がちらりと覗いてしまうのは間違いない。むしろちらり程度で済むのなら、まだマシな方だ。
皆、もはや限界に近い状態で、さらに恥ずかしいものを堪えているのだ。このまま下手に動けば、女の子としてありえないほどに、もっとも恥ずかしい姿を晒してしまうのは間違いない事だった。
およそ5分。その間にも刻一刻と募る生理的欲求は少女たちを突き動かすのに十分だった。お互いに顔を見合わせ、少女たちは悲痛な表情でゆっくりと動き出した。片手で体操服の前を引っ張りながら、よちよちとおぼつかない足取りで前に進み、床の端に積まれた新品の雑巾を拾い上げる。
「んっ……」
募るに尿意は下腹部を堅く張りつめらせている。もうしゃがむのも辛いのか、床に置かれた雑巾を拾うのにも小さく呻きをあげ、びくりと身体を緊張させる少女もいる。
下腹部をかばうようにしてもたもたと膝を曲げる者もいれば、延ばした足先で雑巾を引き寄せようとするお行儀の悪い生徒もいた。けれどその誰もが、思うように動くこともできず、かわいらしいおしりを揺すり、なまめかしく腰をクネらせ続けている。
「くぅ、ぅう……ぁあ……っ」
胸のゼッケンに『543』と記された少女は雑巾を掴むや否や、その場に動けなくなって座り込んでしまった。体操服の前ごと腕を脚の付け根に挟み、ぎゅううううっと押さえつける。もじもじとお尻が揺れ、きつく唇が噛み締められる。
「はやく、もたもたしない!」
叱責とともに鋭い笛の音。急かされるように、少女達は苦労しながらも雑巾を手に、体育館の隅へと移動した。動けなくなっていた少女達も、何とか立ち上がり、お尻を突き出しよちよち歩きのアヒルのような格好でどうにか所定の位置につく。
一列に並んだ少女たちを、カメラのレンズが順にねめつける。マイクが角度を変え、床からの反響音を拾う位置へ移動。望遠レンズが伸び、股間を押さえつける少女たちの手をアップに収めた。
「いやあ……」「見ないで、撮らないでよぉ…っ」
右端のカメラが、すでに腿の内側に不自然な汗をかいている『623』番の少女を目ざとく見つけ出した。スクープとばかり他のカメラも首を捻り、集中的にレンズを回転させる。
「っ………」
羞恥に言葉を失い、その場にしゃがみ込んでしまった『623』の少女。体操服の前を思い切り引っ張り、かかとに直接、脚の付け根を押し当てる。息が荒くなり、ぎしぎしと身体が上下。それでもしゅる、しゅうう、とかすかに細い場所を水が通りぬける音を、マイクが拾い上げる。
「――揃ったわね。じゃあ、はじめなさい」
無慈悲な教師の号令が響く。少女達は躊躇いながら、しかしそれには逆らえなかった。恐る恐る、ゆっくりと、体を折り曲げて――床に手をつき、四つん這いの雑巾がけの姿勢をとった。
瞬間。
「っあぅ、っ……!!」「ふぁあ……」「ぁぅううっ……!!」
切なくも甘い声が次々と上がった。
しゅ、しゅう、しゅるるる……いくつもの水音が跳ね、ゆかにぴちゃぴちゃと水滴が散らばる。カメラはいよいよ好奇の視線をむき出しにして、つぎつぎにレンズを切り替えながら、少女たちを片端から映像に取り込んでゆく。
「あ、あっあ…くぅうっ」
片手を突きながら雑巾を握りしめ、もう一方の手は裸の股間、足の付け根を直接、きつく抑え込む。何よりもきつく唇を噛み、危険な姿勢のままで猛烈な衝動に耐える、耐える、耐える。
けれど。何も身に付けていない下半身は、わずかな空気のそよぎすら敏感に感じ取り、ぴくんと激しく反応した。漏れそうなオシッコを我慢したまま、まさにトイレに入る格好と同じ状態で、なお猛烈な尿意を我慢し続けているのだ。その苦痛と言ったら計り知れない。
オシッコが漏れそうな下腹部を抱えたまま、手をついて四つん這いになるのはそれだけで、懸命に押しとどめる我慢の均衡を崩す行為だった。雑巾がけの体勢になッた瞬間、抑え込んだ指の間からみるみる黄色い滴があふれ、、しゅるる、しゅううと可愛らしく水流が漏れ出す音が響く。
『397』番の少女もその一人。片手だけ手をついて、もう一方の手で足の付け根を、体操服越しに抑えようとするが――不安定な体勢でバランスも取れず、しかも足を閉じようとするものだから姿勢を保つこともできずに、少女の足の付け根からは我慢しきれずに恥ずかしい奔流が吹きあがる。
「あ、っやあ、出ちゃう、出ちゃ…っぁあああっ」
がくがくと腰を振りながら、崩壊するダムの水門を押さえ込もうとする少女。しかし、下着すら見に付けることを許されぬ下半身は、一旦堰を切った恥ずかしい熱水の噴射をせき止めることは不可能だ。
スタート地点から動くこともできないまま、オシッコを始めてしまった少女たちが、およそ半数。
けなげに雑巾がけを始めようとして腰を持ち上げ、四つん這いになって足に力を入れた瞬間、股間の緊張がゆるみ、はげしくオシッコを床めがけて噴射させてしまう少女もいた。
まるで道路の散水車。、そうやって――床をたっぷり濡らしておくことで、掃除の効率を上げるのだと言わんばかりの姿。思春期の女の子にとって、あまりにも酷な姿は、しかしカメラの望遠レンズで無修正高画質のまま記録されてゆく。
床に勢いよく叩きつけられる黄色い水流は、今日一日我慢を強いられたことをくっきり示すほどに濃いものだ。びちゃびちゃと我慢できずに噴き出し、ホースで水撒きでもしているかのようだ。
高級品のタオルと言ってもまったく違和感のない、白い新品の雑巾が、恥ずかしいオシッコを吸ってみるみる黄色くなってゆく。漏らしたてのオシッコはまだ温かく、床に広がる広大な水たまりと、オシッコの匂いは、さらに少女たちの尿意を誘う。
しかし、これで許されるわけがないのだ。自分自身で派手に汚してしまった床を、床上に広がるクラスメイトのおしっこの水たまりを、彼女達は綺麗になるまで拭き清めなければてしまわなければならない。時間までに綺麗に出来ていなかったら、掃除はまた最初からやり直しだ。
汚いなんて言っていられなかった。体育館のそこらじゅうに設けられたカメラが、少女たちの恥ずかしい瞬間を仔細漏らさず録画せんと動き続けているのだ。この地獄のような時間を、少しでも早く終えるには、必死にオシッコを我慢しながら手を動かすしかない。
羞恥に顔を歪め、耳まで赤くなった少女が雑巾を動かし、床の恥ずかしい水たまりを拭く――そのすぐそばから、また限界を迎えた少女の一人が激しくオモラシをして、床をびちゃびちゃと汚してしまう。一度の崩壊はすぐに連鎖を招き、あちこちで断続的にオモラシが頻発した。
我慢しすぎたせいか、勢いが激しすぎるのか。しゃがみ込んだ足の間から前方へ、1m近くも勢い良く前で飛ぶおしっこは、体育館の床の上に強くぶつかって跳ねる。他の子が漏らして広げたばかりの水たまりに勢いよく直撃し、白く泡を立てるほどだった。
「何をしてるの!! それくらい我慢できないの!?」
「立ち止まらないて動きなさい!! 終わらないわよ!!」
「服から手を離して! きちんと掃除をしていないものには罰を与えます!」
ジャージ姿の教師、指導官の叱責に、少女たちは小さな頬を羞恥に染めながら、雑巾を両手で押さえ、床を拭き始める。この上でなお慎み深く、トイレなどというはしたない欲望に屈しない、乙女たること――それが少女達に求められているのだ。
急いで終わらせよう――そう考えたのかもしれない。脚の付け根に力を込め、雑巾がけの姿勢で走りだした『473』番は、体育館の真ん中までたどり着かないうちに失速し、足をもつれさせて倒れこんでしまう。
手が震え、力を失って思い切り顔から床に突っ伏して。痛いと声を上げる暇もなく、衝撃に、ずっと緊張させていた下半身から力が抜ける。「あ、あっだめ、だめ、出ちゃダメえ!!」お尻を高く持ち上げた格好――ちょうど、女の子の大事な場所が皆に丸見えになる体勢だった。
慌てて手で押さえようとするが、間に合わない。まだ何も生えていない、つるんとした足の付け根、細く綴じあわされた女の子の隙間がプクリと膨らみ、天井にめがけて弧を描くように羞恥の噴水がほとばしる。
ぶじゅしゅうぅうううーーーーっ!!本物の噴水とそっくりに勢いよく波打つ噴水は、薄黄色い飛沫を体育館の真ん中に飛び散らせる。「あ、あっ、あ、あっ」言葉も上手く発することができずに、押さえようとした手にぶつかって、おしっこはさらに大きくまき散らされた。
指の隙間から何本にも分かたれた水流が、少女の体操着にまで降り注いでゆく。びちゃびちゃと吹き上げる噴水の真下で、自分のおしっこの水たまりの中に、少女の身体が沈んでゆく。
『632』番は思い切った行動に出た。ずっと握りしめていた雑巾を直接、足の付け根に抑え込つけるようにして、お漏らしを始めたのだ。どうせ漏らしてしまうなら、それはある意味で効率的な判断だったのかもしれない。
容赦なく噴き出すオシッコを雑巾に吸わせてしまおうと考えたのだろうが――我慢の限界までため込んだオシッコが、雑巾一枚で吸収し切れるわけがない。見る間に黄色く染まってゆく雑巾から、ばちゃばちゃと地面に飛び散ってゆく。
羞恥にあえぎ股間を押さえようとするものだから、手指にも力が入り、黄色く染まった雑巾は握りしめられるばかりだ。たっぷりとオシッコを吸った雑巾を絞っているのと変わらない。絞るそばから女の子の出口から噴き出すオシッコが、さらに濃く雑巾を染め上げてゆく。
時計の針はかちりと動き、カメラが忙しなく身を震わせる少女を捉える。もはや体育館はどこにレンズを向けようと、被写体に事かかなかった。
断ちこめるおしっこの匂いに耐えかね、とうとうしゃがみ込んで自分からオシッコを始めてしまう少女を、脚の間からほとばしる猛烈な水流の噴射から、うつむき紅潮する顔まで、しっかりとレンズに収め、マイクで激しい水流の音すら拾い上げる。
胸のゼッケン――『557』番。屈辱的な検査で完璧に把握されてしまった、乙女の下腹部のダムの許容量、その限界まで貯め込んだ恥ずかしい液体を、残らず床へと噴きつけて。白い手が握りしめた雑巾は黄色く染まって、ぽたぽたと恥ずかしい雫を垂らしていた。
(初出:書き下ろし)

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