蓉子もまた、涼子の盛大なオモラシ姿に見惚れてしまったものの一人だった。
すでに蓉子の尿意は過去一度も経験したことのないレベルにまで達している。最後のトイレの機会となった公園の公衆トイレに入りそびれ、遠足バスが出発して以来、蓉子の股間の先端部分の『おんなのこ』は際限なく高まる尿意に責め嬲られ続けてきた。
驚異的な精神力で『清水先生』の仮面をかぶり続け、極力、そんなみっともない素振りを見せないよう押し隠してきたものの、バスの中にははしたなく我慢の仕草も露わに、脚の付け根を押さえ込み、モジモジと腰をくねらせ、膝を擦り合わせ、座席シートの上で幼い肢体を喘がせる生徒達の姿がある。そんなものをずっと見せつけられていては、さしもの蓉子もたまらない。
(あ、ああーーんっ、でちゃう、でちゃううよおぉ……っ!!)
もはや周囲の視線など形振り構わず、女性の欲望を剥き出しにして、股間を直接ぐいぐいぎゅうううっとを思い切り握りしめたい欲求は、刻一刻と強まり続けている。少しでも気を紛らわせようと、蓉子はたんたんとヒールの底で床を踏み鳴し、苦悶を必死に飲み込んでいた。
そんな状態で、大渋滞のバスという逃げ場のない密室の中、すぐ目の前で教え子が、オシッコ我慢の限界を全身で訴え、ついにはバケツを跨いで大迫力のオモラシ・オシッコの大噴出シーンを見せつけらてしまったのだ。
教え子のおトイレを見せつけられ、蓉子の『おんなのこ』が反応しないわけがない。それまで、素知らぬ顔で、そんなものありませんよ? とばかりに存在を無視しようとしていた、1リットル半ものオシッコを溜め込んではち切れんばかりに膨らんだ膀胱が、激しくぴくんぴくんっと反応する。
じいんと熱い解放感を伴う痺れが、腰骨から恥骨の間を走り抜け、はしたない黄色の電流となって蓉子の股間を直撃する。生徒がバケツを跨いで、見せつけるように始めたオシッコ。容器の中へ叩きつけられる滝のような涼子の失禁オモラシ。防水マイクが増幅し、車内に響き渡る大迫力のオシッコ放出音。教え子の痴態を目の当たりにして、僅かに蓉子の集中が途切れた一瞬を、狙いたがわず見定めたかのように、猛烈な尿意が牙を向いた。
蓉子の下腹部、これまで堅固に守り続けてきた、タイトスカートの奥。ストッキングに包まれた下着の股布に包まれた蓉子の水門が、凄まじい水圧にこじ開けられて悲鳴をあげる。
「ふぁ、ぁはっ、はぁああああんっ……!?」
じょ、じょっ、じゅぁあああ……っ
(ぁああああ!?)
蓉子の耳に響くはっきりとした水音は、今なお続くバケツの中への教え子のオシッコとは、明らかに別の部位から発生していた。そう、その根源は蓉子自身の股間。限界超えた我慢に晒された蓉子の『おんなのこ』である。じゅうっと吹き上がる迸りと共に、じわりと熱くなった股間を押さえ込み、蓉子はぎゅううときつく太腿を閉じ合わせた。
じわっ、じわっと脚の付け根に熱い雫が広がる感触に、女教師の背筋が冷たくなる。
蓉子は、とうとう下着の中に、熱い奔流を迸らせてしまったのだ。
(あぁっ、あ、あっああああ!? だ、だめよぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!)
予想外のタイミングでの決壊に、蓉子はパニックに陥った。そして同時にやってくる本格的な尿意の波と、おチビりのもたらす猛烈な解放感。このまま水門を開放して、女性の欲望を全て吐き出してしまえと、蓉子のはしたなくも剥き出しの排泄本能が疼く。
じゅうっ、…じゅっ、じゅぅ、じゅぶっ、じゅうぅううッ……
(だめっ、だめっ、だめぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!!!!!)
目の前の涼子のオモラシが、何よりも強烈な『呼び水』であった。普通の水音であればまだましかもしれないが、匂いと色とを伴うリアルな感触をもった教え子のオモラシは、ダイレクトに女教師の下腹部を直撃したのだ。無防備のところに渾身のボディブローを貰ったような有様で、このままでは、無様にバスの床めがけて、溜めに溜め込んだ1リットル半ものオシッコを噴きださせてしまう。
(そ、そんなのだめ、っ、だめえ、だめなのぉお!! み、皆の前なのよ!? 生徒の前で、先生がオシッコなんか……!! 駄目に決まってるじゃないっ……も、もうすこしでトイレ、おトイレいけるんだからっ、ガマン、我慢しなきゃっ……!!)
もはや気力の勝負だった。身体は既に限界で、いつオモラシが始まってもおかしくない。必死でおしっこを食い止めようとする蓉子は、座席シートの手摺に体重を預けて通路で激しく地団駄を踏み、お尻を突き出し、前かがみの状態になりながら踏ん張った。通路の真ん中で、タイトスカートの女教師のおしりがくねくねと激しく上下前後する。
「くっ……!? うぅううぅぅっ!!」
ぶじゅっ、じゅじゅうぅつ、じょわあぁっ。
スカートの奥で再び羞恥の噴水が小爆発。蓉子は耐えきれず、食いしばった歯の隙間から苦悶の呻きまで漏れ出させてしまう。
『清水先生』の豹変ぶりに、近くに座っていた生徒達が驚いて蓉子の方を見あげた。
(だ、だめっ……我慢、我慢するのよ……生徒の前で、オモラシなんて……!!)
その視線を感じ、蓉子は残るプライドを奮い立たせる。鉄の自制心で、蓉子は津波のように荒れ狂う尿意を、渾身の力を込めて押さえ込む。叩きつけられる尿意の波を、締め上げた括約筋が堤防のように押さえ込む。
スカートの下ではタイツの脚がぶるぶると震え、猛烈な足踏みが繰り返される。それでも股間を押さえることだけは必死に耐え、爪が手のひらに食い込むほどに握り締める。股間の奥、内部からの水圧にぷくりと盛り上がろうとする水門を引き絞り、下腹を擦って『おんなのこ』を懸命になだめる。
(はぁあ…ぁああ…ッ)
どれほどそうしていたか。形振り構わずの我慢が功を奏したか、蓉子はなんとかこの場での決壊を免れる事ができた。しかしもはやロクに動くことはできず、自分の席まで移動するのもおぼつかない。
きつく閉ざされた水門の中で、危険水域を遥かに上回ったオシッコが暴れ狂っている。波立つうねりと共に腰が動いてしまうのを押さえきれずに、蓉子は脚をぴったりと寄せ合い、ぎゅうぎゅうと膝を擦り合わせる。
そして、いくら我慢をしてもいったん緩んだ水門から噴き出したおしっこまでは、なかったことにはできない。勢いよく下着に向けて噴き出したおしっこは、下着をたっぷりと濡らし、タイツにも染み込んで太腿を伝い濡らしている。その感触がタイツを伝うと、またオシッコの出口が緩みそうになるのだ。
(っ……だめえ、出ちゃう……あーんっ、出ちゃううっ……!!)
薄い水色のパンツの股間には、恥ずかしい黄色い染みが大きく広がり、なおじわじわとおしりやおなかの方にまで広がりだしていた。
トイレに行きたい。オシッコがしたい。
女の欲望を剥き出しにして、蓉子ははあはあと荒い息を隠せずにいた。
動き出したバスが、ようやくサービスエリアの中へとさしかかる。
「先生、もうすぐ着くよ」
のんびりとした声を上げる初老の運転手の背中に、突き刺さりそうなくらいに刺々しい必死の視線を向けながら、 蓉子は心の中で絶叫していた。ただひとりの大人の女性であるはずの蓉子も、他の生徒とまるで同じように、オシッコ我慢の限界に苦しむ女の子だったのだ。
(は、はやくっ、早くしなさいよぉおおおお!! いそ、っ、急いで、急いで!! いそいでえ!! でちゃうの、おしっこ出ちゃうう、おもらし、オモラシしたら、あんたのせいなんだからねえぇ!!)
その心の中を覗くことができれば、どの生徒よりもはしたない姿でオシッコを我慢する女教師を乗せ、いよいよバスはサービスエリアへと差し掛かろうとしていた。
社会見学バスの話・44 清水蓉子その6
