社会見学バスの話・61 女教師のオモラシ3

「んうゥッッ……!?? ッぅもるぅっ、もるもる漏っちゃうぅう!! オシッコ漏れる、漏れるっ、もれるぅぅぅうううううううっ…!!」
 異性ばかりがあつまる男性用トイレの中央で、あまりにもハシタナい大絶叫が響き渡る。
 否、漏れる――ではなく、蓉子はもう、漏らしていた。
 いまだ断続的ではあるが、下半身からはぶじゅぅ、じゅじゅじゅぅううと下着とタイツの布地を突き破り、タイトスカートの裏地に激しくぶつかる水流の音が響き、タイルの上にびちゃびちゃと激しい滝が流れ落ちている。
 26歳女教師のオモラシ――それも、2年A組のクラス担任であることを放棄し、苦しむ教え子たちを突き飛ばしてバスを飛び降り、一人で先行して駆けつけた公衆トイレの、しかも男性用トイレの中で。蓉子のオシッコは始まっていた。
 最悪の、異性だけが集まる場所でのオモラシという形で。
 迫り来る尿意に耐えかねて、女教師の仮面を脱ぎ捨てて一人の『オンナ』となった蓉子は、肉体の欲する欲望をむき出しにして、あられもなくまくれ上がったスカートの下で股間を猛烈に前を握りしめる。
 いつも2-Aの皆を指導する『清水先生』の面影はない。
「漏れちゃぅっ、漏れちゃうう!! オシッコ漏れちゃうう!!!」
 言葉とは裏腹に、蓉子の排泄孔は既にじゅじゅううとと熱い雫を吹きこぼし、黄色い熱湯は下着をじんわりと湿らせている。長時間の我慢とショウガ紅茶のデトックス効果で全身から絞り取られた不要成分がたっぷりと抽出された1リットル半の特濃オシッコは、タイルに広がるや否や色が分かるほどに濃く、そして匂いも強い。
 すでに突き出されたおしりタイトスカートの8割は色を濃く変え、濡れて股間にぴったりと張り付いたタイツの奥は水門を全開にし、蓉子の白い指をオシッコまみれにして、その隙間から激しく水流を飛び散らせている。
「あっ、あっ、あっぁあああああ………!!」
 眼前で繰り広げられる女教師のオモラシ、その圧倒的な迫力に、男性陣は言葉を失っていた。
 両手の指をタイツと下着の上から股間に深く食い込ませ、突き出したお尻を左右に揺すり、前かがみになった蓉子の靴が激しくトイレの床を踏み鳴らす。
 じゅじゅじゅじゅばばびちゃびちゃとと響く恥ずかしい雫に濡れた床を、さらに靴のかかとで踏み鳴らし、猛烈な尿意を催した女教師は、男子トイレの中央で恥ずかしいオモラシ姿を披露させられていた。
 そして、既に始まってしまったオモラシ状態の最中にあってなお、蓉子は1リットル半を超えるオシッコの強烈な我慢ダンスを強制されていた。
 ここはトイレではない。便器がない。オシッコをしていい場所ではない。
 そんな理性が蓉子になお、『まだ漏らしちゃ駄目』とブレーキをかけているのだ。この状況で水門が開きっぱなしになっても、自律神経はなお排泄孔を閉じ塞ごうとして、強烈な尿意を引き起こす。下腹部ではすでに膀胱の収縮、限界まで膨らみ引き伸ばされた乙女の水風船の放水という不随意運動が始まっているというのに、だ。
「ぁあぁあああっ、だめ、っだめだめぇ、おし、っ、オシッコしないの、しないんおお、っ、おもっっ、オモラシ、だめぇえっ……!!」
 オモラシをしながらなおオシッコを我慢するという矛盾。その体現者が、限界の限界、羞恥の極致にある蓉子の現状だった。26歳にもなってのオモラシという現実を受け入れられず、蓉子はなお、自分がきちんと我慢を続けているという妄想に入り始めていた。
「ちょ、ちょっと、あんた……こっちは男のほうだよ」
 流石にこの醜態を見かねたか。外に出て行こうとする初老の男性が躊躇いながらも蓉子の傍に近付き、声をかけるが――オモラシと同時に未曽有の大津波のサーフィンのただ中にある蓉子には、そんなものは届かない。
「ぁぅあぁあ、ぁうぁ、はやく、はやくうう、はやくトイレ、トイレ、トイレぇええ!!! あ、開いてよぉ、トイレ、トイレさせて、オシッコッ、……じゃ、じゃないと……あぁぁぁぁぁっ!!! もれちゃうっ、もれちゃうっ、おしっこぉぉぉぉぉぉっ!!」
 前屈みのまま涙声で激しく腰を上下させ、びしょびしょに濡れぼそったタイツの膝を擦り合わせ、ぎゅうぎゅうと股間を押さえ込む蓉子。しかし、一度決壊したダムの水流を、外から押さえこめる訳がない。むしろ勢いは増し、出口を見つけたオシッコはさらに水圧を増して外に噴き出してゆく。わずかな身じろぎと共に蓉子の足元のタイルにじょばああああぁっ、と、湯気を立てんばかりの黄色い水流が撒き散らされた。
「もう…もうだめぇぇぇっ!! で、で、出ちゃうぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!!!」
 股間はオシッコでずぶ濡れ、羞恥の極みの晒し物状態。
 もはや威厳の欠片も残らない姿となった蓉子の足元に、いよいよ大量の放水が噴き出す。女教師の指の間から迸る水流が、男性用トイレの中を満たしてゆく。

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